Arsenalの巣窟

小説書いてます。ブログは向こうへ飛べ。

今日という最初の一日 最初の始め

語り部スタート_   俺

 

―起きようか、朝だよ。さっさと起きないと遅刻するかもねw

 

―ケラケラあざ笑う声。
―不甲斐ない、そして設定すらしていないアラームに目が覚め時計を見る。
午前5時を回ったところだった。
「ったく…。早えっつの」
何が遅刻だ…。
俺は、布団を腹筋で押し上げ、起き上がり、カーテンを開ける。
「………」
やってくれる。
全然清々しくない真っ暗に肩を落とす。
仕方ないから今日の弁当を作りにかかる。飯が炊けるまであと30分とのこと。
ガス栓をひねり火をつけ、冷蔵庫に入れておいた弁当のおかずを温める。
キッチンのシンクを鏡代わりに顔を洗い、弁当の匂いを嗅ぎながら、
やっと完全に目が覚める。


「………」


いつもと変わらない、変わるはずもない、一生続きそうな朝。
それでも僕の同じ朝は、今日から始まる。

 

語り部交代_   私

 

―ジリリリリリン・ジリリリリリン・ジリリリ,ガッ・・・。


私の手がそいつの息の根を止める。
もう…いつも言ってるのに。
私の睡眠を邪魔するなんて、身の程知らずにも甚だしい。

「………」

なんてことは心で思っても、口には絶対出しませんよ。
「ん〜〜〜〜」
30秒ほどたってちゃんと目が冴える。
ピンクのカーテンから黄色い日差しが差し込める。
涼しげな空気、新鮮な朝、どこからか漂う朝餉の匂い。
昨日の米とお味噌汁。
今日の匂いはトースト…パンだ!
私は、勢いをつけベッドから跳ね上がり、鏡を経由。
横目で前髪を確認しつつドアを開ける。


「おはよーーーっ!!」


今日のパジャマはパンダ迷彩。
ここで、すでに今日の勝負は行われている。


いつもとは違う、同じはずもない、今日で終わる朝。
毎日の如く初まる始まりの創めははじめてハジマル。

 


語り部交代_   僕

 


ドッカハァーン

 


薬莢の弾ける音響。
響き渡る鋭い銃声。
静寂の響く耳鳴り。
放熱する長い銃口。
集中する僕の思考。


弾丸が的を捕える。


うなだれるカラダ。
動かナクナル標的。
流れ出る赤いモノ。
30メートルの距離。


『目標を無力化』


僕は心の中でそう呟いた。
それは分かりきっている。
一撃必殺。ワンショットキル。


スコープを覗いて自分の目を見る。
鏡が折り重なり無限の世界を作る…のだろう。
さてそれが本当に無限なのか、この世に無限が存在するのかは、
定かではないけど。
それでも僕は見続ける。
無意味だと知っている。見ることは無理だと知っている。
でも見るふりをする。


……飽きた。


そのまま続けていれば、何かわかるかもしれなかったし、
何も分からないままかもしれなかった。
どっちでもいい、どうでもいい。


僕はそのまま、バレットのマズルブレーキを折り片付け、
バレルを折りたたみ(これはオリジナルだ)定位置に背負う。
時計を確認する。
12時をすでに回っていた。


『………』


所詮こんなものだ。


いつの間にか昨日は終わり、今日はやってきていてはじまっている。
いや…続いている。
終わらず、始まらず、滞りなく、続いている。
そして僕はその続きを終わらせにかかる。


                  続

 

 

 


つらっ!!?
こんなにつらいモノとはw
まぁ、とりあえず第一話です。
夜に仕上げた部分もあるんで、変なところがあるかも。
確認はしましたが…。
全然面白くないですネwww
一話というのにこんなのでいいのかw
まぁ面白くなるように勉強するんで。


第一話は前振りです。
語り部交代制にしてみました。
主人公はとりあえず『俺』


…見てくれる人いるかな。長いし。
本当スミマセンデシタ。